2011年 06月 25日
ブッダ展
↑ 「摩耶婦人像」今まさに、シッダルタが母・摩耶の脇の下からうまれるところ
↑ 「仏涅槃像」シッダルタがブッダとなり、ついに80歳に到達し涅槃となる
先日、上野にある東京国立博物館で開催中の「ブッダ展」に出かけてきました。
展示内容は、漫画家の手塚治虫さんが描いた「ブッダ」の原画とともに、日本やガンダーラ(今のパキスタンのあたり)の仏像が織りなす「ブッダ=釈迦の生涯」をつづった特別展でした。
ブッダとは、真理に目覚めた人のことを意味し、そのひとりが仏教を始めたお釈迦さまで、本名はゴータマ・シッダルタといいます。
このシッダルタは、2500年前のむかし、シャカ族の王子として、母・摩耶(マーヤ)の右脇の下から誕生しました。
うまれてすぐに立ち上がり、7歩あるき右手で天を、左手で地をさし、「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と言ったそうです。
・・なんだか、もうこの時点で普通のあかちゃんとは違いますよね(^_^)
シッダルタは、ひとは「苦しみながら、なぜ生きるのか」「どう生きればいいのか」という、生老病死について考え続け、ある時、身分も家族もすべてを捨てて出家を決意します。
6年間の苦しい修行を経た後に、ついに悟りを開き「成道(じょうどう)」へとたどり着くのです。
そして、右手を枕にして横になる「涅槃(ねはん)」となるまで、各地を回りながらたくさんの人に様々なことを教え、人びとを苦しみから救い、尊敬され続けたと伝えられています。
展示室は思っていたよりも小さいスペースで、作品や仏像も見やすく簡潔に展示されていました。
ゆっくり見て回っていましたが、気づいたら出口の前まで進んでいて、あっという間でした。
最後に展示されていた、鎌倉13世紀の作品で重要文化財でもある「仏涅槃像」がとても大きくて印象的でした。
この仏伝は、すべての生きものは、不安や苦しみを抱えながら生きて、やがて死んでゆく。そして生まれかわり、ずっとそれを繰り返してゆくという「輪廻」をあらわしたものです。
このスパイラルをぬけだし、すべてから解放されたひとが、ブッダ!
しかし生きている間に悟りを開き、そこに到達するには大変なことですね。
なにかを犠牲にしたり、我慢することも時には必要ですが、
苦しみ、悩み、迷い、楽しみ、満たされ、泣いたり、笑ったり、、、
それが人生なのだと私は思います・・
皆さんはどうでしょうか。
by gracery
| 2011-06-25 05:15